スケルトン階段とは?メリット・デメリット、後悔しないためのポイントも解説
スケルトン階段はスタイリッシュで開放感のある空間を演出できるため、多くの住宅で採用されています。
蹴込み板がなく視線が抜けることで、部屋全体を広く見せる効果があるのが特徴です。
しかし、スケルトン階段にはメリットだけでなく、冷暖房効率が悪くなるなどのデメリットも存在します。
そのため、導入を検討する際は、デザイン性と実用性のバランスをよく考えるのが重要です。
この記事では、スケルトン階段のメリット・デメリットを詳しく解説し、後悔しないためのポイントや施工事例も紹介します。
おしゃれで快適な住まいを実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
スケルトン階段とは
スケルトン階段は、骨組みと踏み板のみで構成されたデザイン性の高い階段です。
「オープン階段」「シースルー階段」「ストリップ階段」とも呼ばれ、素材には木材やスチール、アルミなどが使用されるのが一般的です。
また、スケルトン階段には蹴込み板がなく、階段の間に隙間が生まれるため開放感のある空間を演出できます。
デザインの種類も豊富で、直線型・L字型・U字型・らせん階段など、住宅のレイアウトに応じて柔軟に設計が可能です。
スケルトン階段のメリット
スケルトン階段のメリットは、以下の4つです。
- デザイン性が高い
- 採光に優れている
- 風通しが良い
- 空間が広く取れる
それぞれ解説するので、参考にしてください。
メリット①:デザイン性が高い
スケルトン階段は蹴込み板がないため圧迫感がなく、モダンで洗練された印象を与えられる点が特徴です。
通常の階段が「昇降のための設備」であるのに対し、スケルトン階段は空間のインテリア性を高める役割も果たします。
また、木材やスチール、ガラスなどの素材を組み合わせると、よりスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
特にリビング階段として採用すれば、開放感を生み出しながらデザイン性の高い住まいを実現可能です。
メリット②:採光に優れている
日光を遮らず部屋全体を明るくできる点が、スケルトン階段のメリットです。
蹴込み板がなく、階段の間から光が抜けるため空間全体が明るく感じられます。
また、リビングやダイニングに設置すれば、自然光を最大限に活かした開放的な空間を演出できます。
狭小住宅やスキップフロアにも適しており、上手に窓を組み合わせることで採光を確保できるため、明るいスペースをつくり出せるでしょう。
メリット③:風通しが良い
階段の隙間を風が通り抜けやすく、空間全体の通気性が向上する点もスケルトン階段のメリットです。
狭小住宅や吹き抜けのある間取りでは、閉塞感を軽減しながら風通しを確保する役割を果たします。
また、階段周辺に空気が滞留しないため、カビが発生しにくくなるのも特徴です。
加えて、換気がしやすく臭いがこもりにくいので、快適な室内環境を維持できる点も魅力です。
メリット④:空間が広く取れる
スペースを有効活用できる点が、スケルトン階段のメリットです。
スケルトン階段は蹴込み板がないため、通常の階段に比べて圧迫感が少なく、空間を広く見せる効果もあります。
階段下がオープンになることから、ワークスペースやキッズスペースとして活用できるのも魅力です。
さらに、スケルトン階段は廊下を設ける必要がないため、リビングや玄関スペースに設置しても圧迫感がありません。
家族全員が快適に過ごせる空間づくりを実現したい方は、以下の記事をあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】子育てしやすい家づくり完全ガイド:15の特徴と実践的アイデア
スケルトン階段のデメリット
スケルトン階段のデメリットは、以下の4つです。
- 費用が高い
- 冷暖房効果が下がる
- 落下防止に注意が必要
- 階段下に収納スペースが作れない
デメリットを踏まえたうえで、スケルトン階段の導入を検討しましょう。
デメリット①:費用が高い
スケルトン階段のデメリットは、一般的な階段に比べて費用が高い点です。
造作の木階段が10万〜20万円程度で設置できるのに対し、スケルトン階段は70万円以上かかるケースも珍しくありません。
特に、オーダーメイドの場合は設計や加工の手間が増えるため、価格はさらに高額になるでしょう。
スケルトン階段はデザインにこだわるほど費用がかかるので、導入する際は予算とのバランスを考えながら設計するのが重要です。
デメリット②:冷暖房効果が下がる
スケルトン階段は空気の流れを遮るものが少なく、冷暖房効率が下がりやすい点がデメリットです。
冬場は暖かい空気が上に逃げやすく、1階が寒くなりがちです。
逆に夏場は冷気が階下に溜まり、2階が暑くなることもあります。
快適な住環境を整えるためには、断熱性能を高めたり、空気を循環させたりする工夫が必要です。
デメリット③:落下防止に注意が必要
スケルトン階段は蹴込み板がないため、踏み板の隙間から小さな子どもやペットが落下するリスクが存在します。
手すりの間隔が広いデザインの場合、転落の危険性がさらに高まるため安全対策が必要です。
また、階段の向こう側が透けて見えることで、子どもが怖がって階段を使えないケースもあります。
デメリット④:階段下に収納スペースが作れない
スケルトン階段は通常の階段のように、階段下のスペースを収納として活用できない点もデメリットです。
一般的な階段であれば階段下に収納棚やクローゼット、トイレなどを設けられます。
しかし、スケルトン階段は下部がオープンになっているため、収納として活用するのは困難です。
そのため、別の場所に収納スペースを設ける必要があり、間取りによっては生活空間が狭くなる可能性があります。
スケルトン階段で後悔しないためのポイント
スケルトン階段で後悔しないためのポイントは、以下の3つです。
- 安全対策をする
- 防音・冷暖房効果対策をする
- 間取りを工夫する
ポイントをそれぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。
ポイント①:安全対策をする
スケルトン階段のデザイン性にばかり注目するのではなく、安全対策もしっかり施しましょう。
特に、小さな子どもや高齢者がいるご家庭では、転落や転倒のリスクを軽減する工夫が必要です。
具体的な安全対策の例は、以下のとおりです。
- 階段の両側に手すりを設置する
- 踏み板の隙間をネットでカバーする
- 踏み板に滑り止め加工を施す
- フットライトを活用し足元の明るさを確保する
対策を対策を講じて、安全かつデザイン性の高い住環境を整えてください。
ポイント②:防音・冷暖房効果対策をする
音が伝わりやすく、冷暖房効率が低下しやすい点が、スケルトン階段のデメリットです。
スケルトン階段の防音・冷暖房効果対策は、以下のとおりです。
項目 |
内容 |
防音対策 |
|
冷暖房効果対策 |
|
適切な対策を施すことで、スケルトン階段のデザイン性を保ちつつ快適な住環境を実現できます。
ポイント③:間取りを工夫する
スケルトン階段を採用する際は、間取りの工夫が重要です。
収納スペースが不足しがちになるので、階段下をデットスペースにしないよう間取りを意識しなければなりません。
例えば、スケルトン階段下にデスクや棚を配置してワークスペースとして活用する方法がおすすめです。
また、引き出し付きのベンチや可動式収納を設置することで、デザイン性を損なわずに収納力を確保できます。
間取りや家具の配置を工夫することで、スケルトン階段の開放感を維持しつつ、機能的な空間づくりを実現可能です。
なお、間取り図の見方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】間取り図の見方を紹介!略語や表示記号、チェックするポイントも解説
おしゃれなスケルトン階段の施工事例
おしゃれなスケルトン階段の施工事例を2つ紹介します。
- シックなインテリアに囲まれてリラックス時間を満喫
- 実面積以上の広さを感じる巧みな設計で ワンフロアで暮らすような感覚を実現
理想の家づくりを実現したい方は、参考にしてください。
施工事例①:シックなインテリアに囲まれてリラックス時間を満喫
モノトーンで統一されたこちらの施工事例は、シックでスタイリッシュな空間デザインが特徴です。
開放感を演出するため、デッキと繋がる大きな開口部を設け、自然を身近に感じられる設計になっています。
また、スケルトン階段をシンボル的な存在として活用し、視線の抜けを確保することで、実面積以上の広さを感じられる工夫が施されています。
ホテルライクなパウダーコーナーや、機能的な玄関クロークなど、細部にまでデザイン性と快適さを追求した住まいが完成しました。
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設計士や宅地建物取引士など専門知識を持つスタッフと直接相談ができるため、理想の住まいを実現したい方はお問い合わせください。
施工事例②:実面積以上の広さを感じる巧みな設計で ワンフロアで暮らすような感覚を実現
こちらの施工事例は南北に配置した掃き出し窓や吹き抜けからたっぷりと自然光が差し込み、開放感あふれる空間が広がる住まいです。
玄関を開けるとホールからLDK、そして窓の向こうに広がる緑豊かな景色まで視線が抜け、実面積以上の広さを感じる設計となっています。
特に、踏込みを無くしスケルトンにした階段が視線の抜けを生み出し、圧迫感を大幅に軽減している点が特徴的です。
さらにキッチンからランドリー、洗面脱衣室、浴室までを直線でつなぎ、家事動線をスムーズに設計しています。
気密・断熱性能の高さも相まって、一年を通して快適に過ごせる住まいが完成しました。
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おしゃれでこだわりのある注文住宅ならアットホームラボ
スケルトン階段を取り入れる際、間取りの工夫が重要です。
しかし、カタログやインターネットの情報だけでは、間取りやデザインを決めかねる方がほとんどでしょう。
そのため、スケルトン階段の設置を検討している方は、モデルハウスを利用するのがおすすめです。
施工例を体感することで、生活動線や空間の広がりをより具体的にイメージできます。
アットホームラボでは、スケルトン階段を取り入れたモデルハウスを公開中です。おしゃれなスケルトン階段を見学して、理想の住まいづくりの参考にしてください。
また、モデルハウス見学の際にチェックすべきポイントについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】モデルハウス見学の注意点とは?来場の流れ別チェックリスト
まとめ:スケルトン階段について
スケルトン階段は、開放感やデザイン性の高さが魅力ですが、冷暖房効率の低下や安全面への配慮が必要です。
この記事を参考にして、スケルトン階段のある理想の住まいづくりを実現してください。
また、スケルトン階段の選定や間取りに関してお悩みの方は、住宅会社に相談するのがおすすめです。
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新潟近郊で家づくりを検討している方は、お気軽にご予約ください。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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