高床式住宅とは?メリット・デメリットと雪国で建てる際のポイント

高床式住宅は、床を地面より高い位置に設けることで、湿気や水害への対策、駐車スペースの確保などにつながる住宅です。
新潟県のような雪国では、積雪への対応や車の使いやすさという面から検討されることもあります。
一方で、階段の上り下りや耐震性、断熱性、建築費など、建てる前に確認したい点もあります。
この記事では、高床式住宅の特徴やメリット・デメリットを整理し、雪国で建てる際に押さえておきたいポイントまで詳しく解説します。
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高床式住宅の特徴

高床式住宅とは、床面を地面より高い位置に作る住居のことです。
床と地面が離れているため、通気性に優れています。
高温多湿の地域に適していて、東南アジア、日本にも多く建てられています。
風通しを良くすることで湿気を避け、穀物などが腐るのを防いだり、害虫や害獣から収穫物を守ったりするために世界各地で用いられてきました。
他にも高床式には次のような特徴があります。
- 地表を整地しなくても建てられるため、傾斜地や、凸凹の土地、水上にも建てることができる
- 床下の空間を有効利用することができ、狭い土地でスペースを確保できる
- 雪が多い地域で、屋根の雪が自然落下しても、居住スペースや出入り口が埋もれることがなくなるため、除雪する回数が少なくて済む
このような特徴をみると、とても魅力的な住宅ですね。
しかし、高床式住宅にはメリットもありますが、デメリットもあります。
それぞれ詳しく解説していきます。
雪国で高床式住宅を検討するときの5つのポイント
雪国では、単に床を高くすればよいわけではありません。積雪量や敷地条件、家族構成まで含めて、高床式住宅が暮らしに合うかを判断することが大切です。
- 地域の積雪量と玄関・開口部の高さ
- 雪かき動線と駐車スペースの使い方
- 1階部分を含めた耐震・構造計画
- 床下や1階部分を含めた断熱・気密計画
- 建築費と将来の階段移動まで含めた暮らしやすさ
特に積雪が多い地域では、玄関や居住部分を雪に埋もれにくい高さへ設けられることや、床下部分を駐車・雪対策に活用できることが高床式住宅のメリットになります。
一方で、階段移動が増えることや構造・断熱計画が複雑になりやすいこともあるため、メリットと負担を比較して判断しましょう。
高床式住宅と一般的な住宅を比較
| 比較項目 | 高床式住宅 | 一般的な住宅 |
| 積雪への対応 | 玄関や居住部分を雪に埋もれにくい高さへ設けやすい | 屋根・玄関まわり・除雪動線などで対策する |
| 駐車スペース | 床下・1階部分を活用できる場合がある | 敷地内に別途確保するケースが多い |
| 日常の出入り | 階段移動が増えやすい | 玄関と居住階の高低差を抑えやすい |
| 設計・構造 | 高床部分を含めた構造計画が重要 | 一般的な基礎・構造計画を採用しやすい |
| 費用 | 構造や仕様によって増加しやすい | 高床化に伴う追加費用は発生しない |
なお、国土交通省は、特別豪雪地帯などで積雪対策のために建てられる一定の高床式住宅について、条件を満たす場合に高床の床下部分を床面積の算定から除く取扱いを示しています。適用条件は地域や構造などで細かく定められているため、計画地の所管行政庁や住宅会社へ確認しましょう。
引用元:国土交通省|高床式住宅に係る床面積の算定方法の特例について
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高床式住宅のメリット

高床式住宅のメリットには主に以下の2つが挙げられます。
- 湿気や水害を防げる
- 駐車スペースを確保できる
狭い土地に家を建てる場合、車を持っている方にとっては駐車場のスペースはかなり重要視されますね。
それでは高床式住宅のメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット①:湿気や水害を防げる
高床式にするメリットは、通気性がよくなり、湿気を防げることが挙げられます。
このメリットは縄文時代から、倉庫を高床式にすることで、通気性を良くし、収穫物が早く腐ることのないように用いられてきました。そして床を上げることで、住宅の浸水のリスクを下げることができます。
海沿いや川沿いに建てられている家では、大雨のたびに浸水の被害に悩まされてきました。この家を高床式にする方法は、世界中に古くからある水害対策です。
メリット②:駐車スペースを確保できる
日本では、高床式にして1階を駐車スペースの確保に使うことが多いです。
土地の狭い都心では、スペースを確保するために、戸建てや集合住宅の1階が駐車場になっています。
そして豪雪地帯でも、車や車庫に雪が積もるのを避けるために、住居の下を駐車場として利用することが少なくありません。
豪雪地帯の多くは地方にあります。地方に行くと移動に車が必須のところも多いです。
1階を駐車場にすると、出掛ける前に車の雪を落としたり、車庫の雪かきをする手間が省けることも大きなメリットの1つとなります。
高床式住宅のデメリット

高床式住宅のデメリットには3つがあります。
- 家の出入りが面倒
- 構造計画によって耐震性への配慮が必要
- 費用も割高になる
家を建てる方にとって重要なことばかりですので、デメリットはしっかり理解した上で、高床式住宅を考えたいですね。それぞれ詳しく見ていきましょう。
デメリット①:家の出入りが面倒
高床式住宅では居住スペースや出入口が2階にあり、階段で行かなければならないことが多いです。
家の出入りは毎日のことですので、不便であってはなりません。
しかし、高齢者や小さいお子さんに階段の上り下りは想像以上に負担がかかります。
高齢者や小さいお子さんがいるご家庭では、高床式にすることで階段のあり方について考える必要があります。
例えば、一段一段を低いものにすることや、手すりをつける、スロープにするなどがあります。
もし車いすになると、スロープにしないと外に出ることもできなくなってしまいますね。
もし高齢者や小さいお子さんがいなくても、高床式にするならば、将来のことを考えて出入りがしやすい家づくりを考えた方がいいでしょう。
デメリット②:構造計画によって耐震性への配慮が必要
高床式住宅だから一律に耐震性が低くなるとは限りませんが、床下や1階部分を駐車スペースとして大きく開口する設計では、壁量や柱・梁の配置など構造計画が重要になります。
過去の高床式住宅に関する調査では、1階部分の壁が少ない建物について耐震上の課題が指摘された例があります。ただし、住宅の耐震性は建築年代、構造、壁配置、基礎、設計方法などによって異なります。
高床式住宅を検討する際は、「高床式だから危険」と判断するのではなく、積雪荷重も含めた構造計算や耐震等級、1階の開口計画などを住宅会社へ確認することが大切です。
デメリット③:費用も割高になる
建築費用はやはり少しでも安い方がいいですよね。
高床式住宅では、床を高くするための基礎・柱・梁などが増えるほか、1階部分を駐車場として大きく開口する場合は構造上の補強が必要になることがあります。そのため、一般的な住宅と比べて建築費が高くなるケースがあります。
なお、「高床式住宅は原則として1階を鉄筋コンクリート造にしなければならない」と一律に決まっているわけではありません。国土交通省が示す特別豪雪地帯等の高床式住宅の床面積算定特例では、高床の床下部分の構造を原則として一体の鉄筋コンクリート造とすることが要件の一つとされています。
実際に必要となる構造や費用は、積雪量、床下の使い方、建物規模、敷地条件などで変わるため、一般住宅との概算費用を比較して検討しましょう。
地震の多い日本で高床式住宅を選ぶ際の注意点

日本は世界でも地震が多い国ですので、高床式住宅を不安に思う方もいらっしゃると思います。
実際、阪神淡路大震災の時、当時は旧耐震基準で建てられた建物が多く倒壊しました。その中に1階を駐車スペースにした多くの高床式住宅も含まれています。
旧耐震性基準は大地震を想定していなかったのです。
しかし、その教訓を踏まえて何度も耐震基準が見直され、地震に強い住宅づくりに力を入れてきました。
各住宅会社は独自の災害対策住宅を開発していますので、今後のアイデアと普及に期待ができます。
高床式住宅は、すべての土地や家族に一律でおすすめできる住宅形式ではありません。一方で、積雪量が多い地域や床下を駐車スペースとして活用したい敷地では、高床化が暮らしやすさにつながる場合もあります。耐震性・積雪対策・費用・日常の動線を総合的に比較して判断することが重要です。
住宅の水害はどうするべきか

最近の豪雨災害の多さに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
毎年のように豪雨被害のニュースを目にします。
もし豪雨被害にあった場合、心休まるはずの家に住めなくなることはあってはいけません。
どのような対策があるのか見ていきましょう。
防水壁を設置する
防水壁とはあまり耳にしたことがない方も多いかもしれません。
防水壁とは防水能力のある壁で、敷地全体を囲むものです。
豪雨や台風といった水害が起こりうる際に、出入口を防水板や防水扉を設置し、水が流れ込むのを防げるのですが、あまり一般的ではないようです。
しかし水害の多い地域はこの防水壁を設置することで、土のうや水のうなどを急に作る必要がなくなりますので、水害の多い地域での防水壁は、極めて有効な水害対策となりそうです。
防水壁の代わりとして、土のうが防水壁の代わりとなるので、土のう袋は普段から用意していた方がよさそうですね。
今は、土砂を集めなくても、水で膨らむ簡易土のうも販売しています。ぜひ検討してみてください。
耐水外壁を採用する
水害とは浸水することだけではありません。
雨が多い地域では、外壁の防水機能が低下すると雨漏りや湿気により、家を支えている木が腐ってしまうこともあります。
湿気を含んだ木材にはシロアリも寄ってくるので、あっという間に建物の耐久性が低下してしまいます。
雨に強い外壁材とは、窯業系サイディングや金属系サイディングがありますが、外壁材を雨に強いものにするだけで防水性能は十分とはいえないようです。
外壁にも防水塗装をすることで雨水が建物の中に入るのを防ぎ、建物の耐久性も維持してくれます。
家を建ててから10年ほど経過したら、外壁にも防水塗装を塗るように検討しましょう。
ひび割れや塗装の剥がれなどは防水機能低下のサインです。
高床式住宅にするか迷ったら住宅会社に相談しよう

高床式住宅はデメリットを解消するため、住宅会社によって様々な工夫がされているようです。
高床式住宅を希望している場合、その旨を担当者に相談をして、耐震性や価格、災害が起きた時にどうなるかなど、不安なことは聞いてみると良いでしょう。
プロ目線で、たくさんのアドバイスをもらえるはずです。
担当者の話を聞きつつ、たくさんの選択肢の中から、失敗しない家づくりをしていきましょうね。
アットホームラボではオンライン相談会も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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「理想を叶えられる家を造りたい」人生の大きなお買い物である家は、特別な想いをもって建てられると思います。
そして家を建てるということは、ワクワクする半面、不安になることもあります。
その家を一緒に建てる住宅会社は、信頼のおけるパートナーであるべきだと考えます。
アットホームラボではその想いに応えられるよう、専門性の高いスタッフがチームとなって、お客様の要望に沿って細部までイメージに近い家づくりを心がけています。設計士と直接お会いになって相談をすることも可能です。
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戸建て住宅を建てられる予定がある方は、ぜひお気軽に無料相談会にお越しください。
まとめ:高床式住宅について

高床式住宅について、メリットやデメリット、迷った際の解決策などを解説していきました。
高床式住宅は、積雪対策や駐車スペースの確保などにメリットがある一方、構造計画・断熱計画・費用・階段移動など確認すべきポイントもあります。特に雪国では、地域の積雪量や敷地条件に合わせて採用のメリットがあるかを判断することが大切です。
「土地が狭い」「雪国で新築」など、高床式住宅を検討している方は、この記事でメリット・デメリットを理解したうえで、住宅会社の担当者に相談してみてくださいね。
いろいろな選択肢の中から、後悔のない家づくりを実現しましょう。
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この記事の監修
アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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