暖かい家にする8つの工夫とは?冬でも快適に過ごせる間取り例も紹介

マイホームを建てるにあたって、暖かい家にしたいと思う方もいるのではないでしょうか。
暖かい家は、暖房効果だけでなく、健康面や経済面においてもメリットをもたらします。
快適に過ごせる住まいを実現するためには、性能や構造などを工夫するのがポイントです。
この記事では、暖かい家にする8つの工夫をまとめました。
暖かい家にするメリットや冬でも快適に過ごせる間取り例も紹介するので、理想の住まいを実現する参考にしてください。
暖かい家にするための工夫

快適にくつろげる暖かい家を実現するためには、ポイントを押さえたうえで間取りや性能を検討する必要があります。
暖かい家にするための工夫は、以下の8つです。
- 断熱性能を高める
- 高気密にする
- 換気システムにこだわる
- 窓の性能に考慮する
- シンプルな間取りにする
- 暖房方式を慎重に検討する
- 外気の影響を受けにくい構造にする
- 日差しを上手く活用する
工夫すべきポイントについて、それぞれ見ていきましょう。
工夫①:断熱性能を高める
暖かい家にするためには、断熱性能を高め、室内から熱を逃がさない工夫が必要です。
断熱性能は、建物からの熱の逃げやすさ(UA値)によって決まります。
UA値の数値が低いほど、省エネ性能が優れていることになるため、目安としてチェックするとよいでしょう。
なお、UA値は、地域によって等級の基準値を定めています。
断熱性能の向上には、壁や床、天井に断熱材を取り入れるのがポイントです。
また、軒や庇を採用すると日射熱の入りやすさを抑制できます。
暖かい家の実現には、断熱性能を重視することが大切です。
引用元:国土交通省|断熱性能 | ラベル項目の解説|建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表⽰制度
工夫②:高気密にする
暖かい家にするためには、断熱性だけでなく気密性も重視しなければなりません。
断熱効果を高めても、家に隙間があると空気が出入りするためです。
空気の移動を減らすことで、暖かい家を実現できます。
気密性を高めるための工夫は、以下のとおりです。
- 高気密サッシを取り付ける
- 壁内に気密層を設けて室内外の空気の行き来を防ぐ
- 防湿気密フィルムや気密テープを使用する
- 気密検査を全棟実施する
気密性の高さについては、相当隙間面積(以下・C値)と呼ばれる指標で実測します。
C値の数値が小さいほど、隙間が少なく優れた気密性を確保していることになります。
高気密の家で後悔しやすいポイントについては、以下の記事をあわせてご覧ください。
【関連記事】高気密高断熱の家で後悔しやすいポイント5選とその対策について解説
工夫③:換気システムにこだわる
断熱性と気密性の高い家を建てるにあたって、換気性能も重要です。
気密性の高い家の場合、十分な換気を行わなければ、シックハウス症候群など体に悪影響を及ぼす可能性があります。
建築基準法では、換気について以下の規定を義務付けています。
- 開口部を開ける
- 自然換気設備を導入する
- 機械換気設備を採用する
- 中央管理方式の空気調和設備を取り入れる
換気システムには種類が複数ありますが、なかでも第一種熱交換型は外気の影響を受けにくい点が特徴です。
第一種熱交換型は、室内で温めた空気の熱を回収したのちに排出し、外から取り込んだ空気に対して熱を再利用するシステムです。
熱交換型の場合、安定した換気ができるのに加えて、室内温度や湿度を一定に保てる点がメリットです。
工夫④:窓の性能に考慮する
暖かい家にするためには、窓の性能にもこだわると暖房効果を高められます。
窓の断熱性能を高めるメリットは、以下の3つです。
- 少ないエネルギーで室内環境を快適にする
- 住宅内の温度差を解消できる
- 窓面の結露を抑え、カビなどによる室内空気の汚染を軽減できる
断熱性能の向上には、窓の断熱と室内に入ってくる熱を減らす工夫が必要です。
たとえば、複層の窓ガラスを採用したり、樹脂製や木製のサッシを取り入れたりすると性能は高くなります。
また、日射を遮断するには、日射熱を通しにくいLow-Eガラスの使用がおすすめです。
マイホームを検討する際は、窓の性能にも注目するのがポイントになります。
工夫⑤:シンプルな間取りにする
暖かい家を実現するには、間取り設計も重要です。
複雑な空間より、四角に近いシンプルな間取りのほうが空調効率を高められます。
たとえば、L字型のLDKの場合、室温にムラができやすく場所によっては寒いと感じる可能性があります。
また、吹き抜けや中間階スペースとなるスキップフロアなども、室温調整に時間がかかってしまいがちです。
効率良く、かつ室温にムラが生じない暖かい家にするためには、間取りをシンプルにして暖かい空気が空間全体に届くようにするとよいでしょう。
工夫⑥:暖房方式を慎重に検討する
暖房方式によって、家全体の温かさは異なります。
主な暖房方式の特徴は、以下のとおりです。
| 暖房方式 | 特徴 |
| 中央暖房(セントラルヒーティング) | ・建物全体をムラなく暖める暖房システム ・風が発生しないため、乾燥や火災などのリスクがない |
| 個別暖房(石油ストーブ・エアコンなど) | ・部屋ごとに設置する暖房システム ・一部の局部を暖めるものや部屋全体など種類もさまざま |
中央暖房は建物全体を暖めるメリットがあるものの、導入コストの高さがネックといえます。
しかし、導入により長期的にコスト削減が期待できるため、マイホームを建てる際に導入を検討するのがおすすめです。
また、用途にあわせて使い分けたいときは個別暖房を活用するとよいでしょう。
工夫⑦:外気の影響を受けにくい構造にする
暖かい家にする際は、外気の影響を受けにくいよう住宅の構造にこだわるのがポイントです。
木造や鉄骨造など、住宅構造によって熱伝導率は異なります。
国立研究開発法人建築研究所の「平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版」によると、構造別の熱伝導率は以下のとおりです。
| 住宅構造 | 熱伝導率 |
| 木 | 0.12~0.17W/mK程度 |
| 鉄 | 55W/mK程度 |
| コンクリート | 1.6W/mK程度 |
つまり、暖かい家をつくるためには、熱伝導率が低い木造が適しています。
熱伝導率をもとに、住宅の構造を検討するのもおすすめです。
ただし、暖かい家を実現するには、構造とあわせて性能を工夫することがポイントになります。
自然素材の魅力について知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
【関連記事】自然素材の種類とは?自然素材の家の魅力や自然素材を使う際の注意点も解説
引用元:国立研究開発法人建築研究所|平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版第三章暖冷房負荷と外皮性能第三節熱貫流率及び線熱貫流率
工夫⑧:日差しを上手く活用する
暖かい家にするには、パッシブデザインと呼ばれる自然エネルギーを活用した設計手法を検討するのがおすすめです。
パッシブデザインでは、太陽光や風などを上手く取り入れ、暖房機器に頼らない住まいを実現する手法になります。
具体的には、日射角度や風の吹き方などをもとに以下の設計を行います。
- 建物や窓の配置
- 窓の大きさ・種類
- 軒の長さ・角度
パッシブデザインを実現すると、夏は涼しく冬は暖かい住まいを実現できるでしょう。
暖かい家にするメリット

暖かい家にするメリットは、以下のとおりです。
- 一年中快適に過ごせる
- 光熱費の削減が期待できる
- ヒートショック予防になる
- 結露を防ぎ、カビの発生を抑制する
急激な室内の温度変化はヒートショックのリスクを高めます。
寒さによって体調不良や免疫力低下につながる可能性もあるため、健康維持にも暖かい家が重要です。
つまり、暖かい家とは単純に暖房効果が高いというわけではなく、健康面や経済面においてもメリットをもたらします。
雪国でも暖かい家をつくるアットホームラボの間取り例

アットホームラボが手がけたこちらの住宅は、雪国でも暖かい家を実現するため性能面においても優れています。
住宅構造は、熱伝導率が低い木造となっているだけでなく、自然素材を採用しています。

大きな窓を設け、ダイニングからでも景色を眺められる配置となっており、開放的な空間となっているのも魅力です。
また、当社では北海道基準値の断熱性能を取り入れています。
冬の寒さが厳しい地域でも暖かく快適に暮らせるよう、断熱材やトリプルガラス樹脂サッシなどを取り入れた高性能住宅です。
性能とデザイン性、自然素材にこだわった当社の施工事例は、WORKSからチェックできるのでぜひご覧ください。
また、高性能住宅のメリットやデメリットについては、以下の記事をあわせてチェックしましょう。
【関連記事】高性能住宅とは?メリットやデメリット、補助金についてわかりやすく解説
アットホームラボで「冬でも暖かい家」の家づくりをしたオーナーの声
「夏も冬も快適に過ごしたい」という希望から、断熱性能の高さに魅力を感じました。
人生で一番大きな買い物だからこそ、気になることは何でも相談するべきだと感じました。
スタッフの方としっかり情報共有し、後悔のない理想の家づくりをしてほしいです。
参考:【オーナーズボイス】K様邸|上越 妙高 柏崎 注文住宅
マイホームを建ててから、家にいる時間が増えました。
以前はアパート暮らしで、夏は暑くて冬は寒かったのですが、今は「居心地がよくて家から出たくない」と感じています。
参考:【オーナーズボイス】M様邸|上越 妙高 柏崎 注文住宅
まとめ:冬でも快適に過ごせる暖かい家はメリットだらけ

暖かい家は、単純な暖房効果だけでなく経済面や健康面においてもメリットがあります。
冬でも快適に過ごせる家づくりには、断熱性能や気密性、換気システムなどの工夫がポイントです。
また、住宅構造や日差しの活用も暖かい家にするうえで欠かせない点になります。
ポイントを押さえて、一年中快適に過ごせる暖かい家を実現しましょう。
アットホームラボでは、気密性や断熱性など暖かい家となる高性能住宅を提供しています。
家の中での温度差が少なく、足元から暖まる当社の施工事例をご覧になりたい方は、モデルハウスページよりお申込みください。
【関連記事】ナチュラルな家とは?外観・内装のポイントと施工事例などを解説
【関連記事】木造軸組工法とは?メリット・デメリットを知って納得の家づくりをしよう
【関連記事】健康住宅とは?住環境が原因で起きる問題と建てるメリットを解説
新潟県周辺でおしゃれで性能が良い住宅の施工事例を見たい方は、WORKSをご覧ください。
この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ) 
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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